20230608-ドッキリ

好きなアイドルがドッキリを仕掛けられていた。

私はドッキリ番組があまり好きではない。身の回りのちょっとしたサプライズは好きだけど、入念に人を騙してその人の内面を暴こうとするタイプのドッキリは苦手。その横暴さが。

今回のドッキリも人の善意を試すような内容だったので、企画そのものは好きではなかった……けれど、そのアイドルが放つ言葉の一つひとつが優しくて、思いやりに満ちていて、力強くて、うっかり泣いてしまった。ドッキリ番組を観て泣いたの初めて。

「自分は他の人に比べて劣るのではないか」と悩む友人に対して、「他人の優れた点と自分のだめな点を比較して落ち込んでいるのではないか」「あなたにはあなたの良さがあり、あなたにしかできないことがある」と懸命に励ます温かさ。アイドルという仕事に年齢的な制限があることを自覚しながら、「自分は今、所属グループのメンバーの生活まで背負って仕事している、だからがんばらなくては」と自身を奮い立たせる、その責任感、使命感。わかっていたつもりだけど、改めて、並大抵の覚悟ではないことを知った。

何かに区切りをつけるときの彼の判断基準についても知った。自分がリタイアした後ライバルが成功したとき、悔しく感じるか否か。少しでも悔しいと感じる可能性があるなら、辞めるべきではないと。

あの人がアイドルを辞める決断をする日は、いつか絶対に来る。でも彼のあの言葉を聞いた今は、きっとその決断は最高に喜ばしいものなのだと思えるようになった。やりきった、思い残すことはない、ということだから。誰かと比較してどうとかじゃない、1位になったとかどこに立てたとかじゃない。あくまで絶対的な、自己実現の話。

あの人ががんばっているから、私もがんばろうと思える。私も誰かと比較するのではなく、自分のために、自分を囲むたくさんの大切な人のために。ドッキリは好きではないけど、あの言葉を届けてもらえてよかった。

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