読んでいる小説に、電球を取り替えるシーンがあった。映画館でバイトしていたときのことを思い出した。
普段は立ち入らない、少し暗い階段の先にある小さな倉庫。そこに電球を取りに行く。電球にもいろいろあるから、品番を見て、正しい電球を選ばないといけない。目当ての電球が見つかったら、在庫チェックシートに日付を書き込む。倉庫を出て、電球の切れた場所……多くの場合はトイレに向かう。
どうってことない仕事なのに、なぜかありありと思い出せた。小説を読んで思い浮かべた光景がきっかけで、自分の記憶が帰ってくるなんて。
映画館のバイト好きだったな。精神的にあまり調子の良くないときにやっていたからか、記憶に靄がかかったように思い出せないことが多いのだけど。好きだった。もう一度やりたいな。